人の心を動かすには「経験」という名のエネルギーが必要。
ある日のオカビズの帰りに考えたこと。
僕らコンサルタントみたいな仕事は、自分の経験したことを売っている。むしろ、経験したことだけが商売道具になると言える。経験がなければ、言葉の重みがなくなってしまうから。
だから自分でやってみて、本当の意味で経験することが大事なんだと思う。まさに、それが経験値ってことで、レベルが上がれば強い敵とも戦える。
もっと広げてみると、教師や講師、カウンセラー、コーチ、何かを教える職業は全てそうなのかも。例えばスポーツ選手のコーチ、現役時代の自分の経験でもって、選手に伝えるのだから。
親だって、自分の経験の範囲で子どもを教育しているのだと思う。だから、経験値の低い親は、子どもの可能性を自分の価値観の枠内に閉じ込めて、子どもの可能性を次々と奪っているなんてことも。
もっと枠を広げてみる。例えばアーティスト。歌手や作家、映画監督、俳優・・、何かを生み出して人の心を動かそうという人は、自分の生々しい経験を切り売りしているのではないか。
言葉を伴わないダンスや絵だって、自分の経験した感情を、動きや色に込めて表現している。
だから、自分が経験した以上のことは表現できっこない。できたとしても、たぶん薄っぺらくて、誰の心も動かすことはできないんたろう。
目に見えない心の話だけれど、目に見える物質世界と同じように、力学が働いているのではないか。車を動かすのにガソリンというエネルギーが必要だというように、お風呂を沸かすのにガスというエネルギーが必要だというように。
人の心を動かすにはエネルギーが必要で、そのエネルギーというのは、経験が生み出す。